Burnham Root 1895 Reliance Building
外観
Reliance Build. 90-05-05.jpg
「鉄骨とガラスの籠」まさに真の意味でシカゴ派を代表する建築と言って良いでしょう。
1914 年 Le Corbusier のドミノ・システム
1919 年 Mies van der Rohe のフリードリッヒ街のオフィスビル案
1922 年 Mies van der Rohe のガラスのスカイスクレーパー案
1924 年 Vesnin 兄弟 のプラウダビル計画案
など近代建築史上極めて斬新な提案がなされていますが、実は四半世紀前に建てられたこのリライアンスビルにおいて、「全て実現されてしまっている」と言って過言ではありません。この時期のヨーロッパはと言えば、アールヌヴォー全盛の時代であったことを思うと、如何に先進的な建築であったかが理解できるでしょう。1893年に開かれたシカゴ・コロンビア博覧会において、古典様式をまとったヨーロッパ各国の展示館が及ぼした影響は、文化的コンプレックスを抱いているアメリカの施主達を様式主義回帰へと導いてしまいました。まさに近代への萌芽を持ち、実現すらしていたシカゴ派建築が持っていた近代的意味は、一握りの建築家を除いて、アメリカにおいては見捨てられ、ヨーロッパの先進的な建築家達によって理解され受け継がれたのです。