マイヤール Millart による3ヒンジアーチの橋
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1950年代後半から1960年代にかけて、建築界をにぎわした構造表現主義の建築。
1958-イエール大学ホッケーリンク/ E.Saarinen
1959-ローマのスポーツパレス/ P.L.Nervi
1962-TWA空港ターミナル/ E.Saarinen
1964-代々木のオリンピックプール/ 丹下健三
1967-モントリオール万博アメリカ館/ R.B.Fuller
などなど数え上げればきりが有りません。
しかしながら遡ること四半世紀、新しいRCの構造理論よって、構造家 Roert Maillart マイヤール設計の、限り無く美しい橋梁が、数多く実現していたのです。中でも、ギーディオンの名著「時間・空間・建築」に掲載されている、カーブしながら渓谷を跨いでいる Schwandbach bridge (1933) の美しさにぞっこん参ってしまい、いつかはこの目で見たいものと思い続けてきました。
1999年、学生をつれて出かけたのです、大形の観光バスを仕立てて。国道から県道に入りさらに細い村道をノロノロと、行き着けるのだろうかとの不安な思いは適中!あと数キロと言う手前で、銘版に記載されている 重量制限 7ton のため通行不能と言う、このマイヤール設計の橋に出くわしてしまったのです。残念ながら目的は達成できませんでしたが、典型的な美しい3ヒンジ・アーチの橋を堪能してきたと言う次第です。